今でこそiPhoneやiPadなど手のひらデバイスで,電子書籍を読むことも普通の光景になりましたが。
あの頃はテレビに繋いで,一つの作品を「読む」事が面白かったのです。
シーンを盛り上げる音楽。ビクっとくる効果音。
自分が選んだ分岐でシナリオが変わっていく,まだ見ぬシナリオを探していく面白さ。
マルチストーリー・マルチエンディング。
嗚呼,大好きでしたよ「サウンドノベル」!(*1)
中でも説明が不要なくらい有名な「かまいたちの夜」が,ついにiOS Appとしてリリースされました。
これは嬉しい!(*2)
▼ かまいたちの夜 Smart Sound Novel 公式サイト
早速ダウンロードして起動してみた画面です。
懐かしい音楽・・・いや,オープニングのメロディラインが女性のスキャットになっている(!)
電車の中でヘッドフォンを通してでしたが,雰囲気の良さに痺れまくりです。
iOS版のリメイクにあたり,サウンドはオーケストラ演奏を含む再収録をして,リニューアルしたそうな。
ほうほう,それは良いリメイク!
またテキストの背景画像も,HD画質で新しく再撮影したそうです。
ゲーム中に出てくるペンション「シュプール」のモデルとなった実在のペンション「クヌルプ」。
リアルに宿泊したことはないですが,懐かしいなぁ(笑)
ゲーム画面
ちなみに,iPadの第三世代以降だとさらに通常/高解像度が選択できるようになっています。
Retinaの恩恵を受けましょう!
プレイしてみて気づいたこと。
表現の一部,今風に変更されています。
派遣社員,スマフォ,アラサーなどなどなど。
これはスーパーファミコンやプレステ版の頃にはなかったものですね。
大きく違うのが,操作感。
あの頃のサウンドノベルって,文章のワンセンテンスごとにボタンをピッピカ押していたわけです。
一文字一文字が出る速度があえて遅くなったり,その「間」が演出としても使われていました。
iOS版は,まさに「Smart」な感じになっていて,いわゆる電子書籍のようにタッチ&スワイプでスクロールさせていきます。
最初から今読める全ての文章が表示されていて,それを上へ上へとスクロールさせる感じ。
電子書籍の様に,フォントを明朝/ゴシックから選べたり,フォントの大きさを変えられたりもします。
ライトな,いつものようにiPhoneで本を読んでいる感覚。
もうひとつが,登場人物のシルエットが「ない」こと。
昔のカートリッジの容量が少ない時代,人間をあえてシルエットで描くことで逆に想像力をかきたてられたものです。
今回のiOS版は,純粋に背景写真だけ。
言うなれば,従来の画面はひとつの「劇」を見ている感じでしたが。
iOS版は,純粋に「Sound」=音つきの「Novel」=本を読んでいる感じがします。
これは賛否分かれそうですね。私はこれはこれでアリだなと思いましたけれど。
ということで,往年の名作の「完全移植」ではありませんが,シナリオは初代かまいたちの夜のストーリーを全編収録しているそうです。
おぉう全編!じゃあ金の栞は?!ピンクの栞は?!
もちろん「チュンソフ党の陰謀編」も収録でしょうね?
アプリ価格は1,000円。しゃぶりつくしますよ~
ということで,ただいま絶賛通勤の行き返りにプレイ中です。(*3)
ヘッドフォンから聞こえてくる効果音にビクっとしながら(^^;
▼ かまいたちの夜 Smart Sound Nobel
*1 今も昔も一番好きなのは「弟切草」です。あれは泣ける(シナリオがある)
*2 でもAndoroid版は昨年の9月にリリースされてたんだよなぁ・・・(-.-)
*3 年齢制限12歳以上ということで,小説大好きな中学1年の娘のiPod touchにもインストール。
残酷表現を設定できて,強(血しぶきなどそのまま)・中(血しぶきなどはボカシ入り)・弱(ボカシ+その画面だけ白黒に)が選べますね。
<4/30 追記>
仕事から帰ってきたら,娘から「全員死なないエンディング『完』が出たよ!」と。
まじかおそるべし。娘やりおる。しかも「簡単じゃーん」なんて言いよる。
ということは,「悪霊編」と「スパイ編」スタートですな。
パパやママがハマったサウンドノベル,思い知るがいい!フハハハハ
■関連エントリ
・2013年にパブリックドメイン化した著作を青空文庫で読む!
・「ソーサリアン for iOS」リリース!
この記事へのコメント